COLUMN コラム

初心者必見
社内報制作の流れとポイント

2022.06.01公開 2023.03.20更新 社内報制作の基礎

一見、複雑そうに思える社内報制作も、ポイントさえ押さえれば簡単! 今回は社内報制作には欠かせない編集の解説から制作の流れまでご紹介します。社内広報の一環でもある社内報づくりとはどんな仕事なのか、全体像を見てみましょう。

なぜ社内報を制作するの?

社内報を発行する目的を簡単にまとめると、会社が抱える課題を解決すること。経営方針の理解徹底や社員同士のコミュニケーション活性化など、会社によって課題はさまざまですが、これらを改善し、会社の経営をより良くしていくために社内報というツールがあります。
最近では働き方が多様化していることもあり、社内コミュニケーションの方法も多岐にわたります。社内報もwebや動画を活用したものなど、さまざまな事例が出てきています。自分たちの発行する社内報の目的をしっかり踏まえたうえで、どのような媒体で発行することが適切なのか考えましょう。
社内報を発行する目的やコンセプト、戦略については下の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてご覧ください。

『社内報を発行する目的やメリットとは?』

『社内報発行の目的にあわせて、戦略を考えよう!』

編集って何?

社内報担当者の主な仕事は編集です。新しく担当になり、「編集って何?」と戸惑う人も少なくないでしょう。社内報担当者向けに編集という言葉を簡単にまとめると、「相手(社員、読者)の姿を想像しながら、より効果的な伝え方を考える」こと。相手(読者)への想像力を大切にしながら、どうすれば伝えたいことが相手に伝わるのか、工夫することが大切です。

メッセージを伝わる形に整える

編集は、普段の生活で誰もが行っています。例えば、子どもに話すときは姿勢を低くして目線を合わせ、簡単な言葉を選びます。会社で伝言メモを残す場合、上司向けと同期向けでは文面や付箋のデザインが違うかもしれません。また、人に場所を説明するときは、言葉よりも図を書くほうが伝わります。要は、相手や伝えたい内容に適した言葉、イメージ(写真、図)、デザインを組み合わせ、最も伝わりやすい形に整えて(=編んで)います。まさに編集です。社内報の編集も同じ。相手=社員(読者)や伝える内容、タイミングなどに応じ、言葉、イメージ、デザインという編集の3大要素を上手に組み合わせ、最も効果的に伝わる誌面をつくっていきます。編集者の仕事は、取材や原稿整理、進行管理などたくさんありますが、すべては誌面を目にした社員(読者)がワクワクし、意識・行動に変化を起こしてもらうため。読者のそんな姿を想像し、楽しみながら編集に取り組みましょう。
実際に仕事をするうえでは専門用語を使って制作会社などとやり取りをする場合もあるので、基本用語を知っておきましょう。この際にぜひ覚えてみてください。

『知っておきたい! 社内報制作に必要な編集用語①』

『知っておきたい! 社内報制作に必要な編集用語②』

実は誰でも、言葉、イメージ、デザインを編集している

同じ案件であっても、伝える相手やタイミングによって、人はふさわしい言葉やイメージ、デザイン(ここでは付箋)を「編集」しています。これらを組織的に、時間(締め切り)などさまざまな制約の中で行うのが社内報の編集です。

編集の仕事に大切な資質

① 誠実さと調整力
編集は人と人の間に入る“調整”の日々。真摯に取り組みましょう。
② 旺盛な好奇心
あらゆることが社内報のタネ(素材)となります。
③ 時間管理能力
自他共にスケジュール管理ができないと厳しいかも…。

社内報制作の流れ

編集がどのような仕事か理解した後は、社内報制作の全体の流れを見てみましょう。さまざまな工程があり複雑そうに見えますが、ポイントを抑えれば難しくありません。スケジュールを組み立てるときの参考にもなるはずです。

企画

社内報を通じて社員に何を伝えるのか考える、大切な初めの一歩となります。この後の編集会議に向けて、自分なりの提案ができるようプランを練っておきましょう。
企画で大切なのは、それを目にしたときの読者の反応です。読者である社員の様子(興味・関心事)を想像・理解することが企画の出発点となります。社内報の発行目的を意識しながら、社員(読者)に伝えたい思いをいろいろな切り口で検討してみましょう。また、良い企画を考えるためには普段の情報収集もポイントになります。
社内報の企画を考えるときのコツや鉄板企画を下の記事にまとめているので、こちらもぜひチェックしてみてください。

『読まれる社内報企画は社員への想像力から生まれる』

編集会議

企画のアイデアがそろったら、次は編集会議です。次号の方向性を固め、具体的な企画に落とし込みます。当初決めた編集方針は常に確認するように心掛けましょう。また、編集会議でアイデアが数多く出たり、意見交換が活発になると、社内報自体がより良いものになります。社内報担当者は編集会議のファシリテーター(進行役)も担い、有意義な会議になるように工夫してみましょう。

『良い社内報をつくるには、編集会議が重要!』

ラフ作成

次号の企画が固まったら、誌面の完成イメージを「見える化」するためにラフを作成してみましょう。ラフは社内報制作における設計図。スタッフ内でのイメージ共有はもちろん、企画の詳細や要素のモレ確認などにも役立ちます。
社員(読者)に伝えたいことやテーマが決まっていても、具体的な図(ラフ)に落とし込むのは、難しく感じるかもしれません。伝えたいことが絞りきれなかったり、逆にいいアイデアが浮かんでこなかったり……。そんなときは、〝とりあえず〟手を動かしてみましょう。一度でラフを完成させようとはせず、2、3回描き直して完成させればOKです。大切なことは、気軽にラフを描き始めることです。

『社内報誌面デザインの改善のコツはラフにあり』

素材集め

社内報の設計図となるラフの準備ができたら、写真、テキストなど、誌面をつくるのに必要な要素を集めます。社内報担当者にとっては、取材や原稿整理でかなり忙しくなる時期になります。一方で、インタビューを通じてさまざまな人の話を聞けるのは、この仕事の醍醐味でもあります。
インタビューや取材で集めた素材は、伝える内容(テーマは硬いか軟らかいか)や、話者の個性、編集部の狙い(とにかく社長の生の声を届けたいのか、企画テーマで伝えるべき編集部の意向を重視するのか)、記事スペースなど、複数の要素を考慮して判断しましょう。
取材時のコツや取材後、どのように素材を活かすかというポイントは下の記事に詳しく説明をしていますので、取材の前にぜひチェックしてみてください。

『社内報取材のコツ 目指せ! 聞き上手』

『インタビューで集めた素材を効果的に伝えよう』

制作依頼(入稿)

準備した素材をデザイナーに渡して、誌面用にデザインしてもらいます。この時点で、素材をしっかり整えておくと、残りの工程がラクになります。

チェック(校正)

校正とは、入稿したものと実際に印刷されたものを「照合」することです。ゲラ(仕上がり見本)と原稿を突き合わせて間違いがないかをしっかり確認しましょう。また、文章や内容だけでなく、企画意図がきちんと反映された見せ方になっているか、読みやすい誌面となっているかもこのタイミングでしっかりチェック。
場合によっては、社内・社外含めた大勢の方たちに確認をお願いすることもあります。チームの中心である社内報担当者の段取り力が進行に大きく影響することとなるでしょう。校正を段取り良く進めるためのコツを下のコラムで紹介しているので、ポイントを抑えてスムーズな進行を心掛けましょう。

『社内報の校正を段取り良く進めるコツ』

校了!

ここまでくればゴールは目の前!社内報担当者がホッと一息つける瞬間ですね。校正お疲れさまでした。

(紙の場合)印刷・製本

印刷所で刷ったときの色味を確認します(色校)。ここで問題なければ、あとは完成待ちとなります。
社内報担当者にはあまりかかわりのない印刷・製本ですが、冊子になって皆さんの手元に届くまでにたくさんの工程があります。なかなか目にすることのない、校了後の流れは、『印刷・製本工場に潜入!』の記事でご紹介しています。太平社の現場もあわせてご紹介していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

完成

おめでとう!担当者の頑張りがようやく報われる瞬間です。協力者へのお礼も忘れずに。

さまざまな過程を経て制作する社内報ですが、ポイントを押さえれば難しくありません!事前に流れが分かっていれば、社内報制作のスケジュールも組み立てやすくなります。太平社が発行する『社内報担当1年生が読む本』では、今回ご紹介した社内報制作の流れに沿って、各工程を図やイラストで分かりやすく解説しています。取材時のコツや、スケジュールの立て方、修正指示の出し方など、ちょっとしたポイントも満載です。ぜひ下のリンクをご確認ください。

関連リンク

社内報担当1年生が読む本

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