2022.06.10公開 2023.02.25更新 社内報制作の基礎
会社のさまざまな課題を解決するために社内報は発行されます。
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なぜ、多くの会社が社内報をつくっているのでしょうか。簡単に言えば、会社が抱える課題を解決するためです。経営方針の理解徹底や社員同士のコミュニケーション活性化など、会社によって課題はさまざまですが、これらを改善し、会社の経営をよりよくしていくために社内報というツールがあるのです。
社内報の発行目的というのは、会社の解決すべき課題そのものといえます。社内報を読んだ社員が意識や行動に変化を起こし、課題の解決に貢献。その結果、経営の改善につながっていく流れを生み出すのが、社内報の理想とする姿です。
発行目的は、誌面を編集していく上で大きな土台になります。発行目的を決めるときには、社内報担当者だけではなく、経営者にも加わってもらえるとよいでしょう。経営者が社内報に何を求めているのか聞いて、社内報の方向性(発行目的)をしっかり共有しておくことが大切です。
社内報の発行目的は、時代や経営環境に応じて変化していきます。今の発行目的が最善のものかどうか、定期的に見直すとよいでしょう。
編集方針とは、発行目的を実現するために編集のスタンスを示したものです。「コミュニケーションを活性化する(発行目的)ために多くの社員を掲載する」などが一例。誌面を見た社員(読者)がどう行動するか想像しながら決めましょう。
“社内”とはいうものの、社員以外に配っている会社も少なくありません。社員の家族をはじめ、取引先などのステークホルダーに配る会社も。発行目的に照らして柔軟に判断するのがよさそうですね。
経営効率を高めるには、方針が広く社員に伝わることが不可欠です。特に経営陣層と一般社員は普段なかなか話す機会がありません。社員全員の手元に必ず届くという社内報のメリットを活かし、粘り強く伝えていく必要があります。
大きい組織ほど部門間のコミュニケーション不足は深刻な課題。社内報は普段なかなか関わることのない社員や部署の仕事の様子を共有することができます。また、部署や部門を越えた座談会などを企画すると、今までなかった社員同士のコミュニケーションも実現できます。社内報で風通しをよくしましょう。
簡潔に情報を伝えるニュースリリースなどと違い、社内報は会社の出来事を深掘りできるメリットがあります。特に社員に伝えたいことは、特集記事などを組むと効果的です。情報を分かりやすく編集して社内に広く伝えることは、社員たちの効果的な判断や行動につながります。
社内報は会社の出来事が集約される媒体です。その会社ならではの伝統や、現在の組織の強みが誌面に表れることもしばしば。長年社内報の発行を続けていると、貴重なアーカイブ資料にもなります。社員が企業文化を認識して行動すると、それが経営の武器にもなります。
社員が互いに“ファミリー”としてつながる強い組織へ。グループ企業の発行目的に特に多く見られます。
太平社がお手伝いしているお客様も、さまざまな課題感や目的をもって社内報を発行されています。例えば、社内報アワードで2つのゴールド賞を受賞した日産車体㈱様の社内報『PolePole』は、日々頑張っている皆さんのひとときに、ゆっくり読んでほしいという願いが込められています。
その他にも社内報制作の事例と合わせて、各社様の発行目的やコンセプトを紹介していますので、ぜひコラムの制作事例もご覧ください。
社内報を発行する目的は、各企業の課題や目指すべき方向性によりさまざまです。自社にあった発行目的や編集方針を社内報制作の土台とし、社内報のメリットを最大限に引き出しましょう。