2022.06.01 社内報制作の基礎
定期的にアンケートを実施して、社員の考えを誌面に反映させましょう。
ただ漠然とアンケートを行っても効果は得られません。実施前にアンケートの目的を決め、明文化しておきましょう。最も大切なのは「発行目的を達成できているか?」の確認。また、新たにテストしている企画への評価など、社内報担当者だけで判断しにくいポイントを盛り込んでください。
年1回程度、定期的に実施しましょう。アンケート項目のうち7割は、毎回、同じ内容・フォーマットの継続が理想です。条件をそろえることで、前回までとの比較が可能になります。残りの3割は、実施時期の状況に応じた新たな課題を解決するための質問を織り込むのが理想です。
集計したアンケート結果や編集部からのコメントは誌面で報告を。協力したことが形になっていれば、社員(読者)たちの社内報に対する愛着も高まるはずです。アンケートは、社員とコミュニケーションを交わす貴重なチャンスと認識し、フィードバックを積極的に行いましょう。
アンケート結果を伝えるだけでは、まだ十分ではありません。その後の号で誌面に生かしていきましょう。アンケートで明らかになった社員の思いを感じていれば、誌面づくりにも、より気持ちを込めて取り組めるはず。社員と一緒に誌面をつくっている実感が湧くのではないでしょうか。
社内報の担当者にとって、社員(読者)の反応は常に気になるもの。そこで、社員の考えを把握し、今後の編集の指針をつかもうと実施するのが読者アンケートです。
アンケートでは、社内報の発行目的を実現できているかなど、把握したい内容を明確にした上で、綿密に質問項目を設定していきます。また、アンケートで大切なのが定期的に実施すること。毎年1回行えば前年との比較も可能になります。
ただし、アンケートだけでは不十分です。グループインタビューなど、実際に顔を合わせて話を聞く方法と組み合わせて結果を判断しましょう。ちなみに、取材時の雑談なども、社内報の感想を聞く絶好の機会です。
アンケートは、いわば社員とのコミュニケーション。アンケート結果を誌面に掲載したり、社員の思いを誌面に反映させてこそ、社員との信頼が深まります。
アンケートと並行して取り入れたいのが、対面でのヒアリング。いろんな職場や年代の方を招いて率直な意見を聞かせてもらいましょう。文字情報以上のヒントがたくさん見
つかります。
効果的なのが取材時のヒアリング。取材終了後に、「どこかお気に入りのコーナーは?」「表紙は、どう思いますか?」など、気軽に尋ねてみましょう。1年間続ければ相当な情報が集まりますよ。
アンケートの効果は、すぐに出るものではありません。ですが、根気強く取り組めば着実な誌面改善が図れます。社員とのコミュニケーションを楽しみながら取り組んでいきましょう。