2023.11.17 社内報制作の基礎
取材・インタビューなどの素材集めが終わったら、次はいよいよ原稿作成。取材後一気に書きあげたいと思う一方、勢いで文章を書きだしたらすぐにつまずいてしまったという社内報担当の方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、社内報の原稿作成時に確認しておきたいポイントを5つご紹介します。
目次
原稿作成に着手する前に、改めて社内報を発行する目的や意図を確認しましょう。
社内報には経営方針の浸透や社内コミュニケーションの活性化など、さまざまな目的・役割がありますが、共通するのは会社が抱える課題を解決するということです。そして、社内報を読んだ社員が意識や行動に変化を起こし、課題の解決に貢献。その結果、経営の改善につながっていく流れを生み出すことが、社内報の理想とする姿。どのような原稿を作成すれば、読者=社員に伝わり、自分たちの発行する社内報の目的を果たせるのか、今一度考えてみましょう。
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ラフは記事の方向性やアイデア、必要な要素を見える形にした、社内報の設計図です。原稿作成の前に文字量や見出し、キャプションの数などを確認して、要素の作成漏れがないようにしましょう。
また、ラフには企画当時の編集部の思いや意図が込められています。取材やインタビューが終わり原稿作成の段階となった今こそ、改めて当初の企画や誌面の方針のままで問題はないか、冷静に検討することも大切です。
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原稿作成前に文章の体裁や切り口も確認しましょう。どのような文体を選択するかは、読者=社員に伝わることを大前提として、企画の内容、編集部の意向などさまざまな要素から判断する必要があります。
(例1)話者の一人称(話者のみの言葉で語る)
・話者が語り掛けるような臨場感が強い
・個性の強い話者向き
・荘厳な雰囲気
・理念を語る場合などに適している
(例2)会話形式(記者との対談)
・社長の言葉を生かしつつ、記者の言葉で話の流れを上手につなぐことが可能
・インタビュアーと受け手、2人のやり取りの“間”や緊張感を伝えやすい
(例3)記者の言葉(レポート)
・テーマに沿った編集やテーマを深掘りした記事がつくりやすい
・記者の言葉によって、記事の客観性を高めやすい
(例4)Q&A(一問一答)
・質問項目によって、要点が整理される
・読者が、興味のあるポイントを端的に見つけやすい。テンポよく読める
相手の話す言葉そのものを大切にすることも必要ですが、企画・コーナーの「意図」をしっかり把握し、読者=社員に正しく伝えることが重要です。
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読者=社員に思いを伝えるためには、文章が分かりやすくなければなりません。原稿作成の経験もある程度は必要ですが、テクニックや意識でカバーできることも数多くあります。これまで自己流でやってきた方は、ぜひ、ここで紹介する方法を試してみてください。
伝えたいことやキーワードをメモに「見える化」し、文章作成中に確認しましょう。
5W1Hを常に意識していないと文章がボヤけてきます。しつこさを避けるために省略する場合でも、書き手は常に5W1Hを意識しておきましょう。
自分自身が正しく理解していないと、読者にきちんと伝わりません。あくまでも、自分が“理解した”言葉で伝えるのが基本です。
伝えたいことやキーワードをメモに「見える化」し、文章作成中に確認しましょう。
意外と効果的なのが、音読による推敲。声に出して音として聞いてみると、気付きがあります。
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タイトルやリード、ノンブルなどといった誌面の構成要素を覚えておくと、素材忘れの防止だけでなく、原稿作成にも役立ちます。
例えば、社内報の文章は基本的にタイトル・サブタイトル、リード、見出し(大・中・小)、本文といった要素から構成されています。いきなり本文から原稿を書き始めるのではなく、こうした文章の階層や流れ(アウトライン)から考えてみるのも、一つのテクニックです。
アウトラインを考える際は、本文よりも上の階層となる見出しをつくることから始めましょう。この際、見出しは仮のもので大丈夫です。
仮見出しの作成→仮見出しの並び替え→書きやすい仮見出しから本文を作成→仮見出しの修正→仮見出しの並び替え・仮見出しの追加→本文の作成(修正)→……と全体と細部を行ったり来たりしながら、文章を仕上げてみましょう。
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