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企画がすべてじゃない!校正~印刷・製本のポイントを押さえて、社内報の品質向上につなげよう

2023.07.21 社内報制作の基礎

企画がすべてじゃない! 校正~印刷・製本のポイントを押さえて、社内報の品質向上につなげよう

企業内の取り組みや出来事を社内に共有する社内報。どのような情報をどのような切り口で紹介するか、企画で日々悩んでいる社内報担当者も多いことでしょう。しかし、企画ができたからといって、社内報の制作工程は終わりではありません。今回は、企画の後の制作工程に焦点を絞ってご紹介。校正や印刷・製本などの工程がどのように社内報の品質に関わるのか、確認しましょう。
社内報制作全体の流れを確認したい方は、「初心者必見 社内報制作の流れとポイント」の記事をご覧ください。

校正とは

校正とは、制作会社や印刷所に入稿(素材や原稿などを渡すこと)したデータと、組み上がった誌面デザインを紙に印刷したもの(ゲラ)を照合する作業です。原稿通りに文章が反映されているか細部に注意しながら確認したり、読みやすくバランスの取れた誌面構成になっているか全体のバランスを見たり、遠近両方の視点でチェックすることを心がけましょう。

社内報の校正は初校が重要

1回目の校正を初校、2回目を再校と言います。特に初校は、一生懸命集めた素材が初めて誌面となるタイミング。社内報担当者にとっては自分の思い描いたページがカタチになる、楽しみな瞬間です。ページの企画意図が社員=読者に伝わるものになっているか、初校のゲラと原稿・ラフをじっくり見比べましょう。再校では「初校時に入れた修正がきちんと直っているか」を見る程度にすると、制作をスムーズに進めることができます。

実際の誌面で確認すると、原稿時点では気が付かなったことも見えてくるはずです。連載記事などは連載回数やタイトル周りのデザイン・あしらいなどの整合性が取れているか、前号も手元に置いてチェックしましょう。

文字を校正する際は、固有名詞や数字などに誤りがないか確認しましょう。特に社内報ではリストや表を掲載する機会も多くあります。細かいチェック作業の際は、制作チームのメンバーと一緒に「読み合わせ」を行うこともおすすめです。

校正記号を活用して、修正指示は確実に

校正を通じて修正を入れる際は、JISで規定された校正記号を用いるようにしましょう。自分独自の修正指示を入れてしまうと、デザイナーや制作会社に間違って伝わってしまうことも。手戻りが増えて制作スケジュールに影響が出てしまったり、自分の意図しなかった修正が反映されたまま校了してしまったりすると、社内報の品質低下につながります。

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段取り力で、校正をスムーズに

社内報の校正は制作チームだけではなく、関係部署の方や取材先の方など、社内・社外の人を含めて多くの人たちにお願いすることがあります。場合によっては20人、30人と連絡を取ることも。そのため、チームの中心である社内報担当者の段取り力が重要となります。
最も重要なのは、作業の流れに優先順位と締め切りを設けることです。ゲラを送るときは、1)社外 → 2)社内の他部署 → 3)自分の部署→4)自分 と連絡が取りにくい人を優先しましょう。また、出張や外出が多い人に校正を依頼する際は、個別の時間管理をする必要もあります。
校正の質は、どれだけしっかりと内容を確認できるかに左右されます。その時間を確保するためにも、依頼先には校正データの送付日時や締め切りを事前に伝えておきましょう。
修正内容を戻してもらう締め切りは、印刷所・制作会社へ戻すギリギリではなく、1日ほど余裕を持って、取りまとめる時間をしっかり確保することをおすすめします。

校正に関わる人が多い場合は、名前や送付・締め切り日時をリスト化するなど、ゲラのやり取りがスムーズかつミスなくできるよう、工夫しましょう。

また、校正作業を効率化するために、校正支援ツールなどを活用するのも一つの手段です。当社では社内報ご担当者の校正作業を少しでもお手伝いできるよう、校正支援ツール「Just Right! Pro」を導入しています。コラムでは「Just Right! Pro」の活用事例もご紹介していますので、ぜひご覧ください。

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印刷・製本は社内報制作の最終段階

社内報制作担当者にとっては、校了後は色の確認(色校)を済ませて完成を待つだけとなるケースがほとんどです。しかし、実際には社内報制作の最後の工程として印刷・製本があります。
社内報の企画や内容には関わりませんが、紙の種類や印刷・製本の精度も社内報のクオリティーに関わるところ。ぜひこの機会に、校了後にどのような作業が行われているのか確認しましょう。

紙の種類も社内報の出映えに関わる

社内報では一般的にコート紙やマットコート紙と呼ばれる用紙が使用されることが多いですが、その他にもさまざまな種類の用紙があります。印刷の色味や発色が異なることはもちろん、紙の厚さや手触りによって、その社内報を受け取ったときの読者=社員が持つ印象も異なってきます。

印刷・製本の流れ

校了後は大まかには、製版→印刷→製本という3つの工程があります。製版というのは、印刷のためのハンコの型(版)をつくるようなもの。社内報担当者が校了まで行ってきた作業は、この版をつくるためとも言えます。校正も正しい版をつくり上げるための作業なのです。 実際に印刷機に取り付ける版を「刷版」と言います。刷版は、校了となったデータをアルミの板に焼き付けて製作するのが一般的です。

印刷方法は大きく2種類

印刷方法は大きく分けると、部数が多い際に活躍するオフセット印刷と少部数の印刷に適しているのがオンデマンド印刷の2種類があります。実は「刷版」を必要とするのは、オフセット印刷だけ。オンデマンド印刷の場合はデータから直接印刷をするので、刷版分の費用を抑えたり、スケジュールを短縮できたりします。
一方、オフセット印刷では通常のカラー印刷で用いる黒色、青色、赤色、黄色のインクの他に、この4色では表現できない特色インクを用いることができます。

製本にもさまざまな種類が

印刷が終わると、次は製本の工程となります。印刷所で刷り上がったものは原則、1枚に表と裏で16ページ分が印刷された大きな用紙になっています。製本工程ではそれを折って、とじていきます。
社内報では、冊子の真ん中のページを針金で閉じる「中とじ」が多いですが、その他にも「網代とじ」や「無線とじ」などの製本方法があります。

太平社のコラムでは、印刷工程の基礎知識だけでなく、当社の生産拠点「ちとせBASE」での実際の印刷・製本の様子も紹介しています。印刷・製本についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事もお読みください。

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また「ちとせBASE」を紹介したパンフレットのPDFデータも公開しています。

校正と印刷・製本の重要性を理解して、社内報の品質向上につなげよう

社内報は企業内の社員のコミュニケーション促進を図る重要なツールです。企画や掲載内容を充実させることはもちろん大切ですが、その情報を正しく伝えること=「校正」と紙媒体や印刷物としての品質=「印刷・製本」も、社員の信頼を裏切らないための重要な工程です。企画後の制作工程の役割や重要性を改めて確認し、ポイントを押さえて、効率的かつ高品質な社内報づくりにつなげてください。

太平社では社内報の企画・制作だけでなく、印刷・製本の工程にも一貫で対応しています。お困りごとやご相談ごとがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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