2022.09.16 2023.04.25更新 社内報制作の基礎
冊子で最もエネルギーを注ぎたいのが特集。冊子の元気の源です。編集部の思いが端的に伝わるコーナーにもなります。
一般雑誌の中で最も注目されるコーナーといえば「特集」。特集のテーマやタイトル次第で読者の反響が大きく変わるだけに、どの編集部も特集には一番力を入れます。社内報でも、編集部の考え方や個性を最も出しやすいのは、やはり特集でしょう。
特集テーマの切り口は「人」「モノ」「コト」。この3つを軸に社員の関心事を探り、特集のテーマと組み合わせられないか検討してみてください。
例えば、社内で新製品(モノ)が話題になっていたとします。次号のテーマが社内コミュニケーションの場合、その新製品の開発に社内コミュニケーションが役立っていれば、特集の切り口として生かすことが可能です。企画前の下準備で関係部署に話を聞くなど、仮説・検証を行ってみましょう。
特集はページ数が多く、毎回、冊子に新鮮さを与える役割もあるため、準備には相当の労力が必要です。だからこそ、特集が充実していると、社内報全体の元気なイメージが社員(読者)に伝わります。ぜひ特集にエネルギーを注ぎ、社員に編集部の意気込みを伝えてください。
テーマの核(伝えたいこと)へ近づくには、どんな切り口が最適でしょう。「人」「モノ」「コト」を軸に、これらを組み合わせつつページを考えます。下記を参考に、縦、横、斜めと自在に切り込んでみましょう。
例えば、「他社との事業提携(コト)のキーパーソン(ヒト)にインタビューをする企画」、「創業50周年などの周年記念(コト)に発売された新商品・新製品(モノ)を紹介する企画」、「若手社員とベテラン社員(ヒト)を集めて自社と社会これから(コト)について座談会を企画」など。「人」「モノ」「コト」を軸に組み合わせることで、企画の幅が広がります。また、自社の社内報のテーマや編集方針も掛け合わせると、さらにアイデアが膨らむはずです。
特集企画の切り口となる「ヒト」「モノ」「コト」については、常日ごろからアンテナを高く張り、情報を集められるように心がけましょう。コラム「社内報の企画に必要な情報集めは「広く×深く」」では、社内報の企画に欠かせない日々の情報収集のコツをご紹介しています。
アイデアがたくさん出てくると、読者に伝えたいと思う気持ちも強くなるはず。しかし、社内報の読者=社員ということを忘れてはいけません。企画案がある程度出た段階で、アイデアを見直しながら、この企画を社内報で読んだ時、社員がどんな気持ちになり、どんな行動を起こすのか、冷静に確認するようにしましょう。
特集の企画は、1年分のテーマを大まかに決めておくのもオススメです。年度始めの編集会議時に社内報制作メンバーで意見を出し合って、テーマが重複して社員(読者)を飽きさせないように検討してみましょう。
特に新入社員特集は、読者(社員)も楽しみにしていることが多い企画です。毎年恒例となるためマンネリ化しがちですが、デザインや誌面構成を工夫して、魅力的な特集にしましょう。当社のコラムでも、「【社内報】新入社員特集号が続々発行!」という記事を公開していますので、ぜひご覧ください。
特集はもっとも注目されるコーナーです。テーマや切り口を工夫して、読まれる特集づくりを心がけましょう。