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印刷に必要な写真の解像度と補正

2023.12.22 写真撮影Tips

印刷に必要な写真の解像度と補正

企業のWEBサイトやSNS、各種パンフレット、社内報などのクオリティにも大きく影響する写真撮影。最近は撮影機材の進化とともに、担当者さまが自ら撮影した写真を使用するケースも多くなってきました。そんな中、「もっとうまく写真を撮りたい」「どうしたらあんないい感じの写真が撮れるかコツを知りたい」という方も多いのではないでしょうか。

この連載では、「一眼レフを使って撮影をしたい!」という方に向けて、一眼レフカメラの基礎知識、制作に使うための写真の撮り方のコツ、社内のよくある撮影シチュエーションでの撮り方など、初心者の方にも役立つ撮影Tipsをお伝えしていきます。ぜひこちらの記事を読んで、担当者さまならではの視点・タイミングでしか撮れない、ベストショットを狙ってくださいね。過去の連載記事はこちらから。

撮影Tips最終回となるVol.11では、写真の解像度(誌面にどのくらいの大きさで使用できるか?)と、画像補正や加工についてお伝えします。この知識を押さえておけば、いざという時誌面に掲載できなくて困った!ということがなくなるはずです。

解像度って何?

解像度とは、画像の精細さを表す数値です。画像データはたくさんの四角形からできていて、その四角形一つをピクセル(画素)といいます。画像データのピクセル数はWindowsでは「プロパティ」、Macでは「情報」から確認できます。

上記の画像Aは、幅1920、高さ1280ピクセルです。解像度の単位「dpi」は、dot per inch の略で、1インチ(約2.5cm)当たり、いくつのピクセルが並ぶかを示したものです。
紙の印刷には350dpiが必要なのに対し、WEBの掲載画像の目安は72dpiとなっているため、WEBで掲載できていた画像でも、印刷用には使用できないといった場合があります。
画像が大体どのくらいの大きさで印刷に使用できるかは、下記の計算式で簡単に算出できます!

幅または高さのピクセル数×0.007印刷用に使用できる大体のサイズ(㎝)

上記の画像Aで考えると
1920×0.007=13.44㎝(幅)
1280×0.007=8.96㎝(高さ)
がおおよそ印刷誌面で掲載できる実際のサイズとなります。
カメラの設定は、通常Lサイズ(最高画質)にしておくのが安心です。

画像補正の種類と注意点

撮影した写真データは必要に応じた補正が行われます。具体的にどのような補正が可能なのかを見ていきましょう。場合によっては補正ができない場合もあるので、注意点も併せてお伝えします。

明るさ・コントラストを整える

明るすぎる場合は暗くし、暗すぎる場合は明るくすることができます。また、コントラストが弱い場合は強く、強い場合は弱くすることもできます。ただし、最適な明るさで撮影した写真のきれいさにはかないません。補正を行えば行うほど、画像が荒くなってしまったり、色が飛んでしまったりするので注意が必要です。まずは、最適な明るさを意識した撮影を行うようにしましょう。
ちなみに、明るく撮りすぎて白く飛んでしまった画像にはデータが残っていないため、暗く調整しても復活させることはできません。少し暗くなっているものを明るくする方が補正できる可能性は高いです。

被写体を切り抜く

誌面のデザインに応じて人物や物などを切り抜くことができます。写真配置の自由度が高まり、レイアウトに動きが出ます。あらかじめ切り抜きが想定されている場合は、F値を大きくして、すっきりした背景で、被写体と背景の境界線がくっきりするように撮影するときれいな切り抜きが可能になります。特に人物撮影の場合は、髪の毛などをはっきりさせるため、白っぽい模様のない壁の前などで撮るのがおすすめです。
注意したいのは、頭や指先などが切れてしまうことです。そうなると、切り抜いた時に切れた部分が不自然になってしまうため、どこまでの範囲を切り抜きで使用するのか事前に確認しておくようにしましょう。

余計なものを消す

見せたくない資料や文字、壁の汚れなどがうっかり写り込んでしまった場合に、消したり目立たないようにぼかしたりすることができます。もちろん、あらかじめ写らないようにできればそれがベストです。
ちなみに、余計なものを消すのとは逆に、文字やモノを合成してほしいというご依頼もよくいただきます。角度や影など、写真の中に自然になじませるのは非常に難しいため、ご希望に添えないことも多々あります。また合成できたとしても、どうしても不自然な感じが出てしまうことは念頭に置いておきましょう。

壁や空を伸ばす

特集のタイトルなどを入れる際、写真の背景を伸ばしてタイトルバックに使用することがあります。誌面がよりダイナミックに見えることから、よく行われる加工の一つです。背景がオフィスや街並みなど、何か複雑でごちゃごちゃしたものが写っている場合は、そういった加工は難しいため、あくまで無地のすっきりした壁や空などの場合に限ります。写真のどこに文字が入るのかはあらかじめラフで確認して、加工が必要ない構図で撮ることを目指しましょう。

いかがでしたでしょうか。画像の解像度や補正の知識も、より良い誌面作りに役立ていただけるはずです。

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