2023.10.26 写真撮影Tips
企業のWEBサイトやSNS、各種パンフレット、社内報などのクオリティにも大きく影響する写真撮影。最近は撮影機材の進化とともに、担当者さまが自ら撮影した写真を使用するケースも多くなってきました。そんな中、「もっとうまく写真を撮りたい」「どうしたらあんないい感じの写真が撮れるかコツを知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
この連載では、「一眼レフを使って撮影をしたい!」という方に向けて、一眼レフカメラの基礎知識、制作に使うための写真の撮り方のコツ、社内のよくある撮影シチュエーションでの撮り方など、初心者の方にも役立つ撮影Tipsをお伝えしています。ぜひこちらの記事を読んで、担当者さまならではの視点・タイミングでしか撮れない、ベストショットを狙ってくださいね。過去の連載記事はこちらから。
Vol.9となる今回は、集合写真の撮影についてお伝えします。人数によってさまざまな対応が迫られる集合写真は難易度が高めですが、成功のカギは事前にしっかり計画を立てておくこと。並ばせ方のコツや表情を引き出す裏ワザもお伝えしますので、早速チャレンジしていきましょう。
まずは、集合写真を誌面のどこで、どのような画角で使うのかを確認しましょう。それによって人物の並べ方(横幅、奥行き)が変わります。特に、特集や表紙で使う場合には、タイトルの入る位置などに注意して、文字と人が重ならないように余白をしっかり取って撮影します。また、被写体の並ばせ方については後述しますが、何列作って何人ずつ並ばせるのか、当日までにシミュレーションしておきましょう。場所や人数によっては、椅子の準備なども必要になるかもしれません。
適当に並んでもらうと、雑然とした横長の集合写真になってしまいがち。こちらの写真は、上部に余白がたくさんあり、左右には余白がありませんが、誌面のレイアウトデザインは大丈夫?また、掲載サイズによっては、被写体の顔がとても小さくなってしまうかも。事前によく確認しましょう。
集合写真では、三脚の使用を強くおすすめします。カメラが固定できるので、一度セッティングすれば構図や水平を保ったまま撮影し続けられるのはもちろん、カメラマンが被写体に指示を出しやすくなります。集合写真を撮るときは、被写体の顔が重ならないように声を掛けたり、並ばせ方を整えたり、こまめに指示を出さなければいけません。被写体全員の顔がきれいに撮れている上手な集合写真は、カメラマンがしっかり指示をしているということでもあるのです。
集合写真の並ばせ方のコツは、1列4-7名程度にして、全体が正方形や台形のような形になるよう意識することです。各人の顔が小さくなりすぎず、表情もはっきり見せられる写真になります。そのためにも、段差を作る工夫をしてみましょう。被写体を椅子に座らせたり、あるいは椅子の上に立ってもらったり、しゃがんだり中腰になってもらったり。階段など段差がある場所を利用するのも手です。被写体に段差が作れない場合は、カメラマンが高いところへ上って、少し俯瞰した構図で撮るのもよいでしょう。
列が作れたら、被写体同士の顔が重ならないように「○○さん、もう少し右へお願いします」などと細かく指示を出しながら整えていきます。加えて、被写体同士が離れて写ると雑然とした印象を与えてしまうため、撮る間だけでも、隣や前後の方との間を詰めてくっついて並んでもらうようにしてください。このように、全体を見ながら調整するポイントが多いので、慣れないうちはカメラマン一人で臨むのではなく、もう一人声掛けを手伝ってくれる方がいるとよいですね。以上で、集合写真の並び方についてはばっちりです。
いざシャッターを切る段になったら、瞬きをする人も考慮し、何枚も連写します。撮り終わったら、カメラのプレビュー画面で即仕上がりを確認しましょう。
被写体の笑顔を引き出す方法として、被写体の中の誰かに「はいチーズ!」という元気な掛け声をお願いしてみるのはいかがでしょうか。プロのカメラマンもよくやる手法で、自然と笑顔が生まれやすいと思います。また、撮影中は被写体の皆さんも緊張していますが、「はい、終わりです!ありがとうございました」と声がかかると、リラックスして良い表情になります。この瞬間もカメラマンは気を抜かず、シャッターを切り続けましょう。
いかがでしたでしょうか。カメラの操作に加えて、被写体とコミュニケーションをとりながらその場をまとめていくのは大変ですが、集合写真が自信をもって撮れるようになったら、社内カメラマンとして大活躍間違いなしです。次回は、写真撮影に必要な段取りについて、改めてポイントをまとめます。これまでの撮影Tipsの復習としてもぜひご活用ください。
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