COLUMN コラム

広報担当者におすすめの本!
「公務員のための伝わる情報発信術」

2024.01.10 SHARE

広報担当者におすすめ!「公務員のための伝わる情報発信術」

皆さんは自分の住む街で発行されている広報誌を読んでいますか?
新聞折込や駅などで無料配布されている、区や市の名前が誌名になった冊子。
一見地味そうな印象で、積極的に毎号手に取っている方は少ないかもしれません。

そんな自治体の広報誌のポジションは、企業が発行する社内報にも通じる部分があるかもしれません。住民や社員に伝えたい情報を掲載して定期的に発行しているが、読者が積極的に手に取って読みたいメディアとは言い難い。伝えなければいけないけれど、読者になかなか伝わっていない―。

この本の著者である谷浩明氏は、デザイナー出身で、現在は杉並区や静岡県をはじめ多くの自治体の広報活動をサポートしているコミュニケーションデザイナー。谷氏が広報監として制作に参画する「広報 すぎなみ」は、リニューアル後1年目で、東京都広報コンクール「最優秀賞」に選ばれ、その後も連続受賞を遂げ、注目を集めています。

広報担当者におすすめ!「公務員のための伝わる情報発信術」

「公務員のための伝わる情報発信術」の表紙には、「住民の行動を変えるコツがわかる!」とありますが、「住民」を「社員」や「ステークホルダー」に置き換えて読んでみると、社内報をはじめ、企業の広報ツールの担当者の方も深くうなずける内容が盛りだくさんです。

広報ツール制作の現場に立ち、担当者と一緒になって制作を進めてきた著者だからこそ、
地に足の着いた、実用的な内容になっていると感じました。

本書は大きく5つのチャプターによって構成されています。

  1. 実例に見る“伝わる”情報発信
  2. “行動を促す”情報発信の考え方
  3. “住民に届く”情報発信の進め方
  4. “魅せる”デザインの考え方
  5. “刺さる”言葉の作り方

実際の誌面を示しながら、伝わるためのポイントが解説され、情報発信の目的や全体像の整理、実行のための計画についても丁寧に語られています。

中でも興味深かったのは、堅めの記事内容の伝え方。社内報の相談でも、「経営情報など堅い内容が多く、読者が読みたくなる誌面にできずに、重要情報があまり伝わっていない」というお悩みは少なくありません。

堅い情報と柔らかい情報の「掲載量の比率」について、具体的な数値を示しながら解説されています。この考え方は、情報発信の計画を考えるうえで、参考になりそうです。

実際に、「広報すぎなみ」では、毎月2回の発行のうち、1日号は「区の政策」を、15日号は「人を通じた地域の魅力」を特集する計画で運用されています。15日号の柔らかい印象の特集号で新たなファンをつくりながら、結果、政策などの堅めの情報にも触れられるように設計されているのです。

本書では、ターゲットを設定したり、発信内容を整理したりするための具体的な手法も詳しく解説されています。そこで活用されているワークシートが下記リンク先で公開されていますので、ぜひ参考にしてみては(フォーム入力不要)。
http://www.gakuyo.co.jp/book/b548029.html

その他、下記について触れたページも、大変興味深く、勉強になるはず。

  • 効果的なツールを選ぶ
  • デザインは「見た目」と「計画」の両輪で考える
  • 文章5割、写真5割で構成する
  • ベネフィットを盛り込む
  • ニュース性を訴求する

見開き単位でポイントごとに読みやすく構成された本書をめくっていると、日々の制作を見直すヒントがたくさん見つかり、前向きに取り組めること間違いなしです。

関連記事 SHARE広報担当者向け情報誌「SHARE」のvol.12では、 この本の著者である谷浩明氏にインタビューを敢行。 無料で読めますので、ぜひ参考に。

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