COLUMN コラム

【周年施策】100年の歴史を刻む周年誌の制作事例

2023.06.08制作事例

【周年施策】100年の歴史を刻む周年誌の制作事例

企業にとって周年のタイミングは、社内外に向けて、これまでのヒストリーや大事にしてきたアイデンティティを発信する貴重な機会。ステークホルダーとの絆を深め、新たなファンをつくる絶好のチャンスです。

一方で、10年に1度ほどしかない節目のため、周年施策の担当者様は初めての方がほとんど。施策の立案や進め方に迷い、「他社はどうしてるの?」と気になる方も多いでしょう。そこで今回は、この度100周年を迎えた明治屋様の周年施策の事例をご紹介します。

周年の節目に何を伝えたいか、そこから会話は始まる

「お客様やお取引先、社員やその家族にプレゼントできるような周年誌をつくりたい―」。社長様のそんな思いから、私たちとの会話は始まりました。周年誌と一言に言っても、その内容はいろんなパターンがあります。

  • 創業からの会社の歴史を伝えるもの
  • 直近10年の出来事や取り組みを伝えるもの
  • 創業者はじめこれまでの経営陣の言葉や考えを伝えるもの
  • 節目のタイミングに現在の社長の思いを伝えるもの
  • 企業のファンや関係者からのお祝いメッセージを集めたもの
  • 現在の経営陣や社員たちによる未来志向のメッセージを集めたもの
  • これまでの歴史を振り返る貴重な写真をまとめた写真集

上記のようなパターンを踏まえ、織り交ぜたりしながら、その企業らしい1冊とは何かを考えていきます。今回の明治屋様のケースでは「創業者はじめ代々の経営陣たちが何を考え、どんな時代の中を生き抜いてきたのかまとめたい」「いまも受け継がれる明治屋らしさがどう築かれてきたのか、ステークホルダーと分かち合いたい」という大事な思いを聞かせていただき、検討はスタートしていきました。

多くの場合、過去の周年誌や社内報など関連資料を紐解きつつ、新たな取材を加えて、1冊に編集していくのですが、今回は、そうした資料は存在しない状況でした。そこでまずは当時のことを知る方たちにじっくりお話を聞くことから始めることに。

じっくりと歴史を紐解くためのインタビュー

過去の記憶をたどりながらのインタビューは、何日にもわたりました。広報ツール掲載用のインタビューは通常1時間ほどで行うことが多いのですが、今回は1日数時間のインタビューを数日に分けて進めました。

数日にわたるインタビューでは、初対面の日よりも再会した時の方が心が通い合うことも多く、より深くその方らしいお話が聞けたり、エピソードが集まりやすいといえます。その他の広報ツールの取材においても、場合によっては、こうしたインタビュー手法も上手に取り入れることで、読み応えのある貴重なインタビュー記事になるのでおすすめです。

インタビューでは当時の思い出話をふんだんに交えながら、ざっくばらんに創業当時から現在に至るまでのストーリーを聞くことができました。

  • 創業時の激動の社会情勢やカルチャー
  • 創業者はどんな思いで事業をはじめたのか
  • 当時の経営状況と突然訪れた苦難
  • 再起をかけ立ち上がった経営陣らの様子
  • お客様から評価された明治屋らしさ
  • 経営陣たちの個性が光る当時のエピソード
  • 時代の変遷とともにあった明治屋の取り組み
  • いまも変わらず明治屋に受け継がれるDNA

上記のような話をまとめた原稿や当時の貴重な写真をもとに、誌面構成を検討していきます。

企業の「いま」を切り取る撮影のために

全体の流れや誌面構成が見えたところで、次は撮影の準備へ。今回は明治屋様の現在の姿をリアルに撮ることを狙い、従業員たちの日常の仕事現場に潜入し、撮影していくことに。通常、職場での撮影では、狙った撮影イメージに沿って、被写体となる従業員に協力いただき、ポーズや表情、目線などをディレクションすることが多いもの。

今回はそうした演出はなしに、仕事中の職場で自由に撮影していくことで、自然で躍動感ある写真を撮影していくことにしました。事前に現場を下見(ロケハン)して、イメージを共有したり、カメラマンと打合せしたりして、どんなトーンを目指すのか、そのためにはどんな撮影機材が適切かをすり合わせます。ちなみに今回は、クラシカルで味わい深い表現が魅力の「オールドレンズ」で撮影。100年の歴史を感じさせる落ち着いた明治屋様の貫禄と職人気質な雰囲気を表現することを狙いました。

こうした撮影では、カメラマンとの事前のイメージ共有がとても大事になります。しっかりとお互いに握り合えていれば、あとはカメラマンに委ねる。担当者様とディレクターとクリエイターの距離感を事前にしっかり縮められればこその撮影といえます。このような撮影手法は、製造業やサービス業の職場など、動きのある仕事を撮影する際にはとても有効です。

撮影の出来に担当者様もご満足いただき、ほかの媒体でも使用できるように撮影写真の買取りのご要望も。何百枚と撮影した中から掲載したい写真をセレクトし、デザインに着手していきます。今回は、100年の歩みをじっくり読んでいただけるよう、余白を活かした落ち着いたデザインに。歴史を物語る貴重な写真や撮り下ろした躍動感あふれる写真をきれいにレイアウトした、明治屋様らしいデザイントーンを目指しました。

このように太平社では、お客様ごとの状況やご要望を踏まえ、周年施策の検討段階からご担当者様をサポートしています。周年誌のほかに、ノベルティや記念動画制作、特設サイトなど、周年施策は企業によってさまざま。企業ロゴやパーパスなどを見直し、リブランディングを図るケースもあります。他社事例などを参考に検討段階からサポートしていますので、お気軽にご相談ください。

太平社が発行する広報担当者向け情報誌「SHARE」のvol.9でも、「350年続く企業のリブランディング」という森六ホールディング様の記事を掲載しています。ぜひご覧ください。

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